前回の第202番 愛しているか!!? から。
刃皇と鬼丸の取組ははたから見たら公開稽古、当人どうしは脳内イメージの裁判という異次元的なものに。礼奈さんの声援に母親のそれを聞いた鬼丸は闇から抜け出した!
勝負審判からの言葉が追い討ちをかけられてるみたいでキツいねえ…。
みんな自分の前からいなくなってしまう。二重、三重の喪失感が鬼丸を襲っているんだね。
その日の夜、鬼丸ルームの前に来たレイナさん。
放っておいた結果がこの有り様。ドア越しに「中途半端な覚悟じゃ…」と言ってる鬼丸。全てを断ち切る事ができなかったとか言われてレイナさんはキレた!
「…え?」「いや…」「ちょっ…」「まっ」
刃皇は対戦中でありながら自分の引退後を想像して恍惚の相に。鬼丸はそんな刃皇に「ふざけるな」ともうひと足掻きを…ってのがそのまた前回。行け!鬼丸!と期待したけども…?
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期待も吹き飛ぶ豪快な投げ!鬼丸、刃皇にぶんなげられた!ああ!
直前の見開きは効果線がたくさん入れてあってマンガ的な勢いがあったけど、投げのあとのこの場面はリアリティをもたせて描いてあるね。動から静の演出は刃皇の投げの威力のすごさを見せつけるようだし「鬼丸が負けた」って衝撃がより強調して感じられる。
溢れる敗北の苦さよ…。
取組に懸けていたものは取りもどせないことばかり。
「また間に合わねぇのか…」
鬼丸は母親が亡くなった時のことを思い出してしまって茫然自失。
勝負審判からの言葉が追い討ちをかけられてるみたいでキツいねえ…。
状況的には当たり前なことを言ってるんだけどね。温度差みたいなものがあってそこは仕方ないにしてもね。
思ってた以上に…じゃないよ刃皇!指導不足ちゃうんか!自画自賛するほどじゃなかったんじゃないの?
勝負がつく前の鬼丸はたしかに刃皇の導きで闇を抜け出していたし目に光を取り戻してたよ。
その上に鬼丸のために負けてやるとまでにはいかないしね。そこは譲れるわけがない。
懸賞金の束を鷲掴みして土俵をあとにする刃皇。勝者こそが正しい。勝負の世界のシビアさだよね。
負けた鬼丸の燃え尽きた様子。
なんというか…見てられないよ!
大相撲には勝ち負けがつきもの。普段なら気持ちを切りかえなければならない所なんだろうけどね…。
全てを擲つ覚悟や執念で戦ったことは負けたなら大きい反動になるんだね。
刃皇の言った「潔さ」をもったほうが良いってのは、こういう場合のためのことでもあるのかな。
みんな自分の前からいなくなってしまう。二重、三重の喪失感が鬼丸を襲っているんだね。
言葉がでないよね。こっちも落ち込んじゃうよ…。
ハッと気がついたら三日目の土俵の上。鬼丸連敗!
数珠丸だって腕のケガの件で因縁のある相手。巡業中の合宿を経てからの本場所での対戦。ここが本番って意味もあったはず。こういう万全じゃない状態での結果は心残りができてしまっていてすごく残念だなあ。
鬼丸二敗目。優勝争いからも脱落かとさらにさらにの追い討ち。
しゅ、主人公ですよね?って言いたくもなるよ(涙)
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その日の夜、鬼丸ルームの前に来たレイナさん。
弟弟子たちはそっとしておいた方がいいって言うんだけど…。
放っておいた結果がこの有り様。ドア越しに「中途半端な覚悟じゃ…」と言ってる鬼丸。全てを断ち切る事ができなかったとか言われてレイナさんはキレた!
ドアを蹴破って部屋に侵入!
「※空手経験あり」の注釈の文字が大きめです。
「一緒になって下むいてたらだめよ」と由美さんに言われてはいましたけどねw
でも暗に二人のお付き合いをネガティブに言っちゃってるもん、お怒りはごもっとも。
そういや由美さん、今回はレイナさんをブッスリしてなかったね。優しいアドバイスだったよね。
襟首つかんでガン飛ばし!言いたいことは目を見て言えや!
このコマの視線の位置は二人の身長差だよね。
レイナさん、鬼丸のケガからこっちちょっとか弱さ出しちゃってたけどこういう所もまだあったんだね。
鬼丸を連れ出すレイナさん。
おかみさんから了解をいただきましたよ。
「いいのよ」なんてわりと落ち着いているのはやっぱ相撲部屋のおかみさんだからかな。普段から力士たちの荒々しい稽古とか見てるしね。
対して弟弟子たちはガクブル。「女は引っ込んでろ」とか言ってたバトが一番ビビってるじゃないかw
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レイナさんの愛車で連れてこられたのは…。
もしかしてもしかして…。
「…え?」「いや…」「ちょっ…」「まっ」
どん、であっと言うまに突きたおし。
夜の大一番…体を合わせて「対話」をしています。とか言うつもりなのか!つづく!
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刃皇に敗けてしまい、気合いの抜けた顔をさらし、彼女に押し倒されて…とさんざんな火ノ丸。こんな火ノ丸見たくなかったー!ってのは感想あれこれでも言ってたけどね。
恋人どうしとして行きつくとこに行っちゃうってのもこうじゃないって感じなんだよね。モヤモヤしながら次の回。
あら引きかたがラブストーリーのそれじゃない?w
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で、今回第203番。
一方そのころ柴木山親方は帰りの車中で鬼丸について案じている様子。
どうしてもっと強く止めてやれなかったのか…。
指導者失格さ…なんてね。
でもねえ…弟子の気持ちを痛いほどわかってくれていて、敗けたら誰より責任を感じてくれてるんだよ?
弟子の自主性とかも考えなきゃならないし、指導ってほんとにデリケートで難しいことだよね。
刃皇との対戦を経た今、鬼丸を途中休場させようと考えてるんだね。本人の考えがどうあれこれからの事も視野に入れてるからだね。
柴木山親方って見た目と違ってハートはハンサムなんだよね。
壊された部屋の入り口を見て火ノ丸休場をさらに…ってこの扉は…引き戸だ!
いやそうじゃなくて。
壊した犯人はレイナさん。おかげで親方、ひとりコントみたいになっちゃった。
この時、部屋に誰かが訪れた。
な、何者?(大根)
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場面はふたたび火ノ丸とレイナさん。
シャワー中でございます。サバダ~♪
かたやいくじなしと言われちゃった男。
なつかしの駄菓子屋の招き猫みたくなっちゃってる。
久々発動の火ノ丸恋の辞書モード。連れ込み宿ってワード、パッと出ないよねふつう。たぶん時代劇から知ったんだよね。
♂と♀の記号のイメージのセンス古いなーw
ここ一番に力のこもった表情。目が泳ぎ気味だけど。
うろうろしちゃってるよ。絵面がかわいいね。
スタンプとかになりそうな…ムム、ビッグビジネスの予感がします!
そこでレイナさんがシャワールームから出てきたよ。
そこでレイナさんがシャワールームから出てきたよ。
バスローブ!
見たまま言った!w
酒!!?
見たまま言った!w
CMのあれで「スープァードゥラア~イ」って聞こえて来そう。
単語言っただけで面白いのズルいなw
さぁて首投げじゃあ~w
相撲の隠語のあれだね。レイナさん最初は通じてなかったのに染まってきてんだなあ。
「覚悟が…!」っての二つ意味がかかってて面白いね。これやりたかったんだろねw
現役力士を圧倒して尻餅をつかせる女、五條礼奈。
落ち着かせようと「まずは話を」と言う火ノ丸だけど逆効果。先に話し合いを拒んだのは自分だろと痛いとこ突かれた!
いつまで経っても見てくれないからと…。
こ、これは秘技「女優が映画とかでやる脱ぎかた」!または「幸せパンチ」!
見せつけられたら余計に見れない。まあ火ノ丸はそういう奥手なとこがあるよね。
ムッツリスケベって言われてますが…w
レイナ姫の裏には桐仁軍師が!敵将の弱点を的確に突く策を伝授してた!
アイツ有能!
オラオラグイグイとたたみかけての連続技!力士の背をとったぞ!勝利は確実か!?
アララ、ベッドカバーで防御されちゃった。形勢逆転、惜しいようなそうじゃないような。
「自分を粗末に扱ってはいかんぞ!」
…そうじゃ!そのとおりじゃ!
ええい何を突然!すっこんどれ!
とはいっても、火ノ丸の言うことはごもっともか…。
勢いで言い返したレイナさん。なかなかの熱い告白ですよこいつァ!
レイナさんに言い分が自分にも当てはまっているのを指摘されて火ノ丸はハッとしてるんだね。
言っちゃってから恥ずかしさが出ちゃってる。
こんな時だけど、女性のこういうとこかわいくない?w
照れ隠しでポカポカされちゃうのもイイよね。
空手の突きとかあまつさえドアを蹴破る威力の前蹴りじゃなくてホント良かった(ブルブル)
レイナさん、自分を含めたみんなの気持ちを火ノ丸に訴えたかったんだね。そのためにまず自分のほうを向かせたかったんだ…!
修羅の相・無道が象徴していた死の覚悟を持った火ノ丸には誰の声も届かなかったもんね。刃皇との取組中にそれを否定されて自暴自棄の「無道」からは抜け出せたけど、じゃあどうすれば良いかって答えまではたどり着かないままだったっけ。負けてしまったショックから、今度は周りの声が届かないある意味別の「無道」状態になってしまってたんじゃないのかな。
レイナさんに謝ってるよ火ノ丸。自分が考えてたことを打ち明けてる。
必死の訴えが通じたんだね。レイナさんと向き合ってるって感じだね。
「今の自分に出来ることを精一杯やろう」
諦め…刃皇のことも駿海さんのことも、敗けてしまって取り戻せはしないこと。たしかにこう思うしかないのかな。
気がついてるかも知れないけど、ここまでのレイナさんと火ノ丸のやり取りは刃皇との取組の中でしたやりとりを反芻してもいるんだよね。
そしてこのあとも刃皇が言ったことを角度を変えて繰り返しつつ、最後には刃皇が「俺が知るか!」と言っていた「答え」をレイナさんと探り当てて行くんだよ。
「違うよ」とレイナさん。
諦めてほしかったんじゃない。そうだよね。諦めもついたって言って火ノ丸の笑った顔はちょっとさみしかったよ。
謝ってほしかったんじゃない。これもそうだよね。火ノ丸なりに悩んで苦しんで実力以上の結果に手を届かせようとしてた。みんなの期待に結果でこたえようってのがはじまりだったもんね。
楽しそうに相撲を取るあんたがみたい。
みんなにみてほしい。…か。
これってさ、この頃から好意を…ってことでもあるね?
相撲を取っているのは相撲が好きだから。
なんでそうわかるかって言ったらレイナさんも「好きなものの為」に頑張ってるからだよね。
レイナさんの突拍子もない行動に「自分を粗末に扱ってはいかん」と言ったことで火ノ丸は相手の気持ちを理解できてたんだよね。
そしてこの場面では火ノ丸が相撲が好きなことを、レイナさんは火ノ丸への自分の気持ちになぞらえて理解してくれていたって知ったんだよ。
土俵上で聞いた声を思い出してるね。
この声援で母親のことを思い出していてそれはそれで熱いなって思ってたんだけど、レイナさんの声だって気づいてないのがちょっとひっかかってたんだ。
負けたあとのことはショックで覚えていないくらいだったのにね。よくぞ気がついてくれたよ。
自分をずっと見て来てくれていた。
自分への気持ちも、それがどれくらい強いかも理解した。
それを擲つところだったんだよちょっと前は。
頑張れと背中を押してくれてもいた。
火ノ丸の確信は自分が相撲を好きなことと同じくらいにレイナさんを好きなんだってことだよね。
お互いを好きなことを理解しあうこと。
辞書を引くまでもなくこれは「愛」だ!
笑顔で自分を励まそうとしてくれている彼女。
自分も相撲で彼女を笑顔にしたい!
そうじゃ!そのとおりじゃ!
そのとおりじゃ!
このレイナさんの表情を見せられたらそう思わずにはいられないよね…!
レイナさんばっかりに気持ちを言わせてたんじゃズルいもんな。ちゃんと自分の気持ちも伝えたよ火ノ丸。
こうですよ、こうじゃなくちゃ。
行け火ノ丸!
そこでドサッと物音が。
レイナさんのバッグから…これは…。
こ、これは…。
あの手この手で焦らしておいて盛り上げるところは盛り上げそしていいところでジャマが入って次回につづく…これぞ王道だ!
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今回はレイナさんがホントにいろんな表情を見せてくれてたよね。カワイかった!
刃皇とのやりとりの反芻みたいな部分もあったけど、いろんな相を見せたって点でも共通点あったかもね。
違う部分もあったでしょ。
刃皇は諦めを覚えたほうがいいって言ったり、相撲に謝れとも言ってたよ。
レイナさんは諦めたり謝ったりはしてほしかったんじゃないって言ってたからね。この違いは刃皇に勝つための分岐点になるんだろうね。
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高校時代の火ノ丸は恋愛には興味をしめさないタイプの主人公だったよね。今回は恋愛感情の過程をしっかり描いたよね。
数年後、結婚していて子供が生まれてて…ってのがジャンプ主人公にはありがちなんだけど、過程を真正面から描いた点は評価されるべきところだよ。
火ノ丸の想いの強さも納得できたもんね。
ただ「笑顔にしたいと…!」って心の声がもうちょい小さかったら嬉しかったんだけどなー…。ほらレイナさんをもうちょいチラリと…ウヘヘ…。
品がない!失格!