アクタージュ

【2018 44号】アクタージュ scene35.秘密

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【2018 44号】アクタージュ scene35.秘密

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44号センターカラーです。2号連続の第一弾!チャイナドレスとお団子ヘアースタイルの女優のふたり。定番で鉄板。やはりいいもんですなあデヘヘ。

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お二人ともよくお似合いです。
滲ませ感のある色塗りはアクタージュのカラー絵としては珍しいかな?好きですこういう塗り。


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屋形船で催された劇団天球の宴。二人きりの対面、巌さんは残り数ヶ月の余命であることを景ちゃんだけにうちあける。ってのが前回です。

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劇団のみんなは巌さんを引退させまいとしてるんだけど、そんなみんなにこのことは秘密。

ふたりは「共犯者」に。これは舞台への演出のためってことなんだけども…。


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今回は稽古の風景から。劇団のみんなが見ているなかで稽古してる主演のふたり。

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阿良也の椅子に座る姿勢がすでに演技のうちなんだよねコレ。

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景ちゃんの台詞はもちろん台本に書いてあることなんだけど、自分の中の疑問とシンクロしてる部分があるからか、台詞をまちがっちゃってるってところだね。

劇中のセリフを言い間違わせるってことで景ちゃんの疑問をうかがわせてるんじゃないかな。逆にこの部分の答えが巌さんの意図、いわば死者の価値観にも通じてたみたいだね。

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七生さんたちも景ちゃんの様子をちょっと心配してますよ。

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比較することで阿良也の演技が精度を上げてるのが強調されてるね。

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本人に自覚がないのがまわりには丸わかり。重症って言われちゃいました。

巌さんが何かしたんじゃないのか?って阿良也さん苛立ちもあらわですが。
やっぱ芝居のスイッチのオンとオフで別人みたい。

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前半数ページ、阿良也が芝居をしてる様子やダメ出ししてる表情で全然違うもんね。演技力を画が伝えてるんだよね。


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稽古のあと景ちゃんと巌さんはマンツーマンで演技指導。といっても巌さんの死の体感を伝えての役作りは劇団のみんなとの稽古とは雰囲気が違うね。
まあ巌さんも言ってるけど「対話」です。

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稽古に集中できていないこともそうだけど、秘密…「嘘の共犯者」なことで辛いんだよね景ちゃん。
稽古場のギスギスした雰囲気が自分のせいかもと悩んでる。阿良也たちと巌さんの間の立場で板挟み。「夜凪のせいじゃないよ」って言われてたけど、そこも逆によけい辛いかも。



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稽古のあと。劇場の外で劇団のみんなが待ちかまえてましたよ。

「読み合わせでも何でも付き合ってやる」ってせっかく言ってもらったのに…あらら。

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ほかのみんなは「巌さんと芝居を続けるために」と意気込んでるからね。秘密がある景ちゃんにとってはつらいですよそりゃ。


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場面変わってスタジオ大黒天の晩餐です。今晩の献立もカレーでございます。ふたごちゃんたちもいるからやっぱり甘口具だくさんかな。

テレビからは「銀河鉄道の夜」の話題が。番組はさりげにアキラ熱愛イジリしてます。
…油断もすきもないなw

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自分から「事務所でごはん食べたい」って言っといてうわのそらな景ちゃん。黒山監督はなにか察した様子。

つってTシャツの柄が気になりすぎるよ!w


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夜もふけてスタジオの屋上。景ちゃん寝れずに一人たそがれております。

ちなみにこの場合の「たそがれる」は間違った使いみちだそうですけども。

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そこに現れた黒山監督。なんやかやで周りの人物の本質を突いたりしてる人。今回もまた裏の事情を掴んでたんだね。いやーズルいw。

景ちゃんのリアクション。やはり嘘をついてることがいろいろ辛かったんだよね。

藁をもすがる思いなんて言うけど、黒山監督はこれで丸太につかまるくらいに頼れたりしそうなんだけでも…。

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「知らん」…?おい丸太ぁー!
ヤロウ、ヒゲのやつ呼ばわりで相応!

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まあまあ。このそっけない返事、巌さんは言ったことを変えないからって理由だからみたいよ。

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景ちゃんが悩んじゃってるのは自分のお母さんのことを思い出しちゃうからってのもあるんだね。

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お母さんが亡くなって景ちゃんいろいろ苦労したもんね。でもやっぱりその前に死別するのってあたりまえに誰でも悲しいものよ。

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そんな景ちゃんを見てかどうか、「銀河鉄道の夜」について講釈をはじめた黒山監督。
宮沢賢治が作品の中に残した疑問についてですよ。

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「ほんとうの幸(さいわい)ってなんだろう」

カムパネルラはセリフで
「ぼくわからない」と言ってるね。

「けれども誰だってほんとうにいいことをしたらいちばん幸なんだねえ」

友達を救うために溺れてしまったことを
「おっかさんはぼくをゆるして下さると思う」

でもこれを黒山監督は「冗談じゃねえよな」と一蹴。カムパネルラはジョバンニや家族の気持ちはお構い無しと指摘したよ。

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「巌もカムパネルラもエゴイストだよ」
ん…ちょっとひどい言い方のような。ヒゲ節?

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「残された人の気持ち」ってワードには景ちゃんにも共通する部分があって、すると同じ立ち位置に寄り添ってのセリフではあるんだよね。
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「お前たち」にはもちろん景ちゃんも含まれているわけですが→

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巌さんとカムパネルラは似てる。それは
「ほんとうにいいことさえしてりゃ」それが「いちばん幸」で、だから「きっと許してくれると信じている」ってところ。

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こんどは巌さんからの視点だね。で、これは景ちゃんにとって大きなヒントになったよう。屋形船で巌さんがすでに言っていたこととうまくつながったみたい。

「俺の死で舞台が良くなりゃそれでいい」

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→こちらでは景ちゃんがみんなとは別に

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それは「最高の舞台を私達に演じさせること」。
あらためて劇団みんなの目標を確かにしたって感じがするかな。

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新しい視点に気づいたからか、景ちゃんの表情には明るさが。

「ほんとうの幸」を演じる覚悟。しかしそれを理解するまでにまだまだたりないところがあるんじゃ…。


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そのころ巌さんは…こ、これは大変ですよ!

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死にゆく者の幸せ…託された巌の想いの意味を知る時、夜凪のカムパネルラはー…

と柱のアオリをそのまま言って、つづく!


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ヒゲ呼ばわりでじゅうぶんじゃ、とは言ったけど最後まで見たらちゃんとアドバイスになってたような。なんだよズルいよ黒山監督。

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残された側の気持ちは否定されるものではないんだよね。黒山監督とのやりとりは景ちゃんの考えを改めたんじゃなくて、それはそれ、これはこれと整理できたんだろうね。


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いい舞台にする。劇団みんなを導く。

屋形船の回でもすでにこれを言ってて景ちゃんはそこのとこをやっぱりすでにわかってたのかと思ってたんだよね。なんか繰り返しになったような感じもしましたけども?

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黒山監督が「銀河鉄道の夜」の作中のカムパネルラのセリフを引いたことでその後に続く繰り返しのやりとりが印象を変えてきてるところが大事だと思うよ。景ちゃんのリアクションも比べたら違ってるんで、あらためてご覧ください。

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↑こちらは前回。次のは今回ね。

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この違いが意味することはつまり…。

えーと、どういうことだってばよ?

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巌さんの「秘密」の真意への理解。そのヒントを景ちゃんが掴んだってことなんだと思うよ。

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死にゆく者の幸せ。ほんとうにいいこと。
それは最高の舞台をみんなに演じさせることでみんな許してくれる。

…これ、もう答えじゃない?ヒントじゃなくてさ。

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それは巌さんの側にとってのことなんだよね。
次の回の冒頭で景ちゃんは巌さんに「まだ生者のままだぞ」って言われてるの。

さっきの話のとおり、巌さんの想いを理解しながら、残される側の気持ちも持ったままなんだよね。

それでも役者の覚悟で演じようとしてるそれは演出家の「ほんとうの幸」。
自分も導かれながら、劇団を導くことが役作り。

景ちゃんは対極をなす様々な要素をその内に同時に存在させていて…

これってどこかで見覚えがない?

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巌さんが言っていた「カムパネルラ」像か…。

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阿良也の言った役者の醍醐味は
「理解の及ばないものを演じる」
巌さんのアドバイスは
「理解の及ばねえ人間なんて存在しない」
「理解できるのなら必ず演じられる」

「嘘吐きは臭わないんだよ」
「誰にも知られちゃいけない」

「(演じることは)現実を生きるための希望」
「俺の死で舞台が良くなりゃそれでいい」

ちょっと前後するけど
「あんなに綺麗な人にどうなればいいか…」
「初めから君は私のカムパネルラじゃん」


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ストーリーの上で景ちゃんはカムパネルラのように対極の要素を積み重ねて来てる。
でもそのはずなのに読みなおすほどよくわからなくなってる印象もない?

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えーと、「つまりはよくわかんないんだ」ってことか。

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そうなんだよね。

でも、「わからないこと」が「答え」。
それこそがカムパネルラなんじゃないのかな…?w

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終わりのないのが終わり

それがゴールド・E・レクイエム…!
みたいな?

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違います。






【2018 43号】アクタージュ scene34.演技指導

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scene33より

【2018 43号】アクタージュ scene34.演技指導

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本番まであと30日。劇団天球御一行様は屋形船で御宴会~ってのが前回。

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屋形船から見る夜景はまるで銀河鉄道の車窓から見る星の海。それは死者にはもう手の届かない光。「死の景色」だったんだよね。



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宴がすすんで団員のみなさんはそれぞれに風景を楽しんだりしております。おや巌さんをほったらかしですよ。老いぼれひとり手酌酒状態。

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老いぼれってあんまり良い言い方じゃないだろ!

でもさすが、画になってらっしゃいますよ。

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そこでお酒を取り上げたのは阿良也。タバコも取り上げちゃったし続けたセリフもなんかぶっきらぼうというかぞんざいというか。あんたって。

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言葉づかいや態度はこんななのに、阿良也が巌さんの体を気づかってるのがわかるんだよね。親子ではないけどそれに近いみたいな。

呪術廻戦の順平くんとそのお母さんの会話も思い出したりしたからかなあ?

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巌さんにお説教っぽく言いながら、自分はお酒を一口飲んで撃沈w 

阿良也よ、なんのつもりで飲んだw

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ボクら以前の感想あれこれで「お酒の席での阿良也節って面白そうだね」みたいなことを言ってた時があるんだけどこんなじゃダメだねw

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酒で潰れたらもう起きない阿良也にイタズラする夜凪さん。セクハラ、バカは悪口だけどじょばんには違うだろとw

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不満の意は伝わってます。
でも膝枕されてる阿良也、正直うらやましいなw

巌さんの演技指導。それは「死」を知ること。


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今回、扉絵は轡を着けた阿良也。
怪物と呼ばれる俳優。うちに潜む獣の本性…って感じかな。

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いや普段からあらわだから怪物って言われてんでしょw
しかしオシャレでカッコいい一枚。やっぱ色気なんだろかねぇ。


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屋形船のデッキでは前回に引き続きアキラが酔っぱらいにからまれております。

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亀太郎さん、お酒のせいか愚痴っぽいようですよ?

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お酒のせいにもできないこのご時世…。

じゃなくて役者を仕事にするってのも色々と事情が大変みたいだね。まあ、たしかにテレビも映画も美男美女ってイメージはあるかなあ。

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でもさ、ベテランの役者さんを挙げてみるっていうとやっぱり演技力、実力があるからじゃない?

いやベテラン役者さんはイケメンじゃないっていうんじゃなくてねw
まあアキラにからむのに自分の不満が出ちゃった感じなだけかな。

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アキラだってアキラなりに悩んだり苦しんだりしてるんだよね。子役のころからの芸能活動してきての重圧だったり、自分の才能を思い知らされたり。本人の言うとおり恵まれてるって境遇ではないってのは後の回で語られます。

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そんなアキラ、自分にとっては劇団天球で活躍してる亀太郎くんや七生さんのほうが羨ましいと告白。
実力主義の巌さん率いる劇団で阿良也と一緒に芝居できる環境。たしかにアキラにとっては望ましいだろね。

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アキラのそこのとこは勘違いだと亀太郎くんは指摘。アキラだって認められてキャストとして選ばれたんだろとのこと。

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星アリサ社長に対する「罪滅ぼし」のセリフだったり、前回のアドバイスのシーンだったり「認められた」って感じではなかったみたいだったけど…。
でも巌さんと付き合いの長い劇団員としての視点からすると「巌さんは政治で出演者なんて決めない」。

政治ってのはアキラと景ちゃんの熱愛疑惑の火消しのことでだよね。
政治じゃないとすると、巌さんの「罪滅ぼし」っていうのは、過去に自分のせいでアリサ社長が役者として壊れたっていう因果がアキラへの報いになってしまっていることへの「罪滅ぼし」だったことになるのかな。

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アキラは役者としてまだまだ伸びると見込んでもらってるってことじゃん!おおっ!

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演出家と役者の戦い。ひとつの公演を良いものするために対立する思惑が生まれてるけど、全体的に捉えると一体になっているんだよね。

ないものねだり。アキラも亀太郎くんたちとぶっちゃけたやりとりができて結果的には距離を縮めれたんじゃないかな。



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巌裕次郎の秘密の告白。余命3ヶ月から半年。

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景ちゃん、驚きでちょっと混乱ぎみかな。

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他の誰にもしらせていないことを言い方を変えて繰り返して伝えているね。

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スムーズとは言えないやりとりがリアルな場の雰囲気を感じさせる。ことの重大さが読んでいるこっちに増して伝わってくるね。

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次々に「どうして」が湧いてくる景ちゃん。
まあ無理もないよね。

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カムパネルラには自分が死んだと自覚がある。それがカムパネルラ役の景ちゃんにだけ自分の死を知らせた理由とここではうけとれるけども…?

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景ちゃんの役作りには巌さんの死の体感が役にたつ(っていうには言葉がなんだけど)。それはそうだけど…。じゃ秘密にする理由は?ってなるよね。

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「ちゃんと皆に言わなくちゃ」ってのは当然の選択肢だと思うよね。残される側にしたら死の受けとめ方を選ばせてほしいものだしね。

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でもそうせずに皆には秘密にする理由は。
「俺が演出家で」
「お前が役者だからだ」

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屋形船の座敷で向き合う二人。水面の向こうの夜景と相まってまるで銀河鉄道に乗っているカムパネルラとジョバンニのようだね。

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文字にしたら噛み合っていないようなやりとり。「何だよ」って言われてる景ちゃんの表情はなんだろ?

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すべては舞台が良くなるため。演出家も役者も目的はひとつ。自分が死ぬことをほかのみんなに秘密にしておくのはそのほうが舞台が良くなるから。

それを聞いた景ちゃんの表情。
巌さんの考えを聞いてる一方で、残される側の気持ちもあるもんね。さらには「演技」は彼女にとっては「生きる喜び」だったはず。
これについてはのちほど。

二人は「共犯者」に。


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宴の夜は明けて。みなさん朝まで生屋形船だったようですな。

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酔っぱらいも相手にするお仕事だとありがちなのかなあ。
つか、逆に生じゃない屋形船ってなんだよ。

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景ちゃんちのチビッ子たちについて聞いた阿良也。そか一回お宅訪問してるもんね。

「…フーン」と間のあるやりとりに妙な違和感が。

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景ちゃんには巌さんの秘密、つまり「嘘」があるんだもんね。でも会話には嘘はない。
阿良也は「嘘」で臭いを感じるヤツなんだけども…?

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みんなに背を向けた景ちゃんには、巌さんの秘密を聞いたときの表情が。
阿良也にも見抜けない嘘のつきかたが出来ちゃってるってことかな?

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巌さんに迫る死の影響が登場人物たちにさらなる交錯を生んでいて…つづく。


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巌さんと阿良也の親子のような関係はこの回あたりからだんだん描かれていってたのかな。さりげない感じだけどちゃんと物語の中で積み重ねてるよね。

酒、タバコを取り上げる様子で呪術廻戦の順平くんちの親子も思い出したからちょっと貼っとこうかな。

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タバコを悪く言いたいんじゃなくてお父さんお母さんが大切だから体を心配してるってシーンだよね。
とはいえタバコやお酒も煙管とか瓢箪みたいにその時代をうつす小道具って感じになるんだろうかねえ。


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 巌さんは「演出家」で景ちゃんは「役者だから」と言われた景ちゃんの表情の話ですが。

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景ちゃんの役者としての上達の過程だけど、映画撮影を終えてからの演ずることの「生きる希望」があって、千世子さんに「自分の中にもカムパネルラはいる」と気づかされて、で、「感情表現」と「役作り」の課題がクリアできてたんだよね。

この途中で出てきた「死んだことがないからわからない」って部分はまだ残ってた。

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余命が限られた巌さんから「死」について教えてもらったら…答えを教えてもらったと思えば「カムパネルラ」像としては完成するっぽいけども?

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景ちゃんの役者としてのレベルアップの過程からすると、それって逆というか、ベクトルが反対というかなんだよね。
土台からして違うものを取り込んでいかなきゃならない状況。で、本人はもちろん読んでるこっちも「どうなっちゃうの?」って思うんだよね。

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この回で「死」っていう答えを教えてもらうことで更に不安定な状況になってるんだね。更にさらにはみんなに秘密にする、「嘘をつく」ってのが演ずることについてはマイナスになるはずだったよね。

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景ちゃんの表情の話は後の回、後々の回でその表情の意味が明かされるから言わないでおいたほうがいいのかな…。
「わかったけどわからない顔」って言ったらいいのか…。

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出たよ便利な言いまわしw
ズルい使い方するんじゃないよ。

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景ちゃんの表情を含め、いろんな疑問は布石になっててあとで回収されてるんだよね。
今回、最後のコマで景ちゃんが巌さんの意図を唐突に言った感じがあるのも実はそのうちのひとつというね。


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そうすると今度はアキラはさ…って話になるよね。

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景ちゃんサイドとアキラサイドは流れが対照的。ふたりとも異物として劇団に混ぜられてるけど扱いは月とスッポンみたいな。

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アキラはフルチンで演技しろって言われてるからスッポンポンだよね!

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(…チッ)

二人の比較で両者ともが際立つ展開になるところがほんと面白いとこだと思うなあ。








【2019 10号】アクタージュ scene51.立ち方

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【2019 10号】アクタージュ scene51.立ち方

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だいぶリアルの発売日から遅れた感想を記事にしてる「ジャンプニエール」ですがアクタージュ一周年の51話がほんとに良かったので急遽、方針を変更しまして感想をお送りします。

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今回だけ特別…の予定だよねw

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記事アップのペースが上がらないのはイカ不漁が原因です。


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「銀河鉄道の夜」のクライマックス、ジョバンニとカムパネルラの別れのシーンで阿良也は「沈黙」。
芝居を越えた芝居。それは役(たにん)と自分、虚構と現実、そして生と死のギリギリの境目にあって危うく、それゆえに眩い輝きだった。

観客を魅了する演技の裏に在った危うさ。自分の知らない自分がここに来てあらわになってしまう。刃を渡るような緊張感。

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阿良也は自分の中に自分の知らない「気持ち」があったことに気がついてしまったんだよね。本当の別れを知らなかった。気づかないふりをしていたんだってね。

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30秒以上の沈黙。
なんで夜凪まで動かないんだ、と黒山監督。
この舞台は失敗、あなた(阿良也)は立ち上がれない、と星アリサ社長。

劇の結末は景ちゃんの演技に委ねられる。

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本当の「幸せ」とは。宮沢賢治は作品の中にその問いについての答えを記さなかった。

死の間際、演出家・厳裕次郎が辿り着いた答えは「死んでも一人にはなれない」
さらに「その幸福に気づくことを芝居という」

芝居ある限り、芝居の中で生きる。
そういうふうに解釈できると思います。

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「一人にはなれない」幸せに「一人で気づくしかない」という矛盾。しかしそれはあたたかなやさしさに包まれてたしかにひとつになっていて「信じる」ことそのものになにか力を与えているように感じさせる。
その視点のある荘厳なイメージはまるで…。

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舞台裏で仲間たちに応援されている阿良也。
カムパネルラの沈黙の「演技」が彼に立ち方を思い出させている。

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一人にはなれない「幸せ」に気づくことは本当の別れを知り、受け入れることだった。
立ち上がった阿良也の表情は演技ではなく素の表情では。

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沈黙ののちのわずかのセリフ。それで全てを伝えた迫真の死者の芝居。

画で伝える役者の演技力。このコマはビリビリと感じさせた!素晴らしい!

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厳さんは「大切な人のいなくなった世界で一人でも生きていけるように」指導するつもりだった、と七生さん。(scene.40)

償いは叶わずとも、一人ではない幸せに満たされた厳さん。
いつか星アリサが救われることをもう「信じるだけ」だから…。

で、つづく!


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原作「銀河鉄道の夜」における「本当の幸い」。
カムパネルラは「僕わからない」って言ったんだよ。

ってテレビでピース又吉先生が言ってたw

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宮沢賢治は作品の中では答えを出さず、作品を通じて考え続けることが大切だと思っていたからなんだって。

これもピース又吉先生が言ってたw

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問い続けることが答えって感じかもね。

じつはそれって星アキラの「僕は何もわからないんだ」ってのが限りなく正解だったんじゃないかって思ってたんだよね。
スポットライトを避けた演技っていうのが物語の外側にある意識…原作者の宮沢賢治の視点になっていたんじゃないかと。

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でも厳さんは「幸せ」がなにかってハッキリ言ったよね。

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厳さんなりの、というか芝居に携わる人にとっての、って言ってもいいけど…。
「答えのうちのひとつ」ってのどう?

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残された人たちに対するメッセージとして「答え」をハッキリさせたんじゃないのかな。

厳さんの見つけた「本当の幸い」は阿良也の、劇団天球のみんなの、そして星アリサ社長の新たな標。そして「己の足で立ち上がる力」の大切さを劇から受け取った人たちはまた問いに対する新たな答えをそれぞれに探していくんだよ、きっとね。


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無言の演技。以前も見た記憶が。

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今回の沈黙の30秒オーバーってscene30の読み合わせの場面から繋がってるんだよね。
あの時はね…沈黙の意味について厳さんにツッコミもらってたんだよね。

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で今回はちゃんと「沈黙」を演じているんだよね。そこには厳さんから得た「死」への理解が景ちゃんにあったんじゃないのかってことと、その演技を理解できたのは阿良也だからこそってこともあると思うんだよね。

これはいろんな場面でわかるんだけど、印象的なのは「星が見えるの…?」ってとこかな?


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荘厳なイメージ…どういうことだってばよ?

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スージーQ…じゃないよねw

「銀河鉄道の夜」の原作もだけど、アクタージュ作中劇のセリフのあちこちからも宗教的なにおいがするから神様とかそういうのを連想しちゃうよね。

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宮沢賢治は法華経信者ってことなんだけど、子供のころキリスト教にも接してたみたいだよ。いろいろ影響受けたんだろうね。


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連載一周年を迎えたアクタージュ。プレイボーイのグラビア、消防庁のポスター起用と予想外な方法で世の中にアピールしているようです。全国書店員が選んだおすすめコミック2019で第3位とのこと。今年も目が離せません。


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急遽の記事だったのでいろいろ見落としてるかもという不安があります。本誌バックナンバーを追いながら追記、変更があるかもしれません。





2019 02/09追記

スージーQってなんだと思った方へ

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「娘のためにできること それは信じることです」

【ジャンプ40号】アクタージュ scene31.阿良也の役作り【感想】

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【ジャンプ40号】アクタージュ scene31.阿良也の役作り

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「理解の及ばない存在を演じる」
「それが芝居の醍醐味なんだよ」

「この世に理解の及ばない人間は存在せず」
「理解できるなら必ず演じられる」

「銀河鉄道の夜」主演ふたりはお互いの中に「役作り」の手がかりを見いだして…ってのが前回。

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「死せず生まれ変わる」
演じるために「食らう」

役者たちは演じるために内に、外に心を探っていくんだよね。


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夜凪家の21:00前。なにやら双子たちがだだこねてる…かなコレ?w

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幼い弟と妹だけど二人とも実はしっかりしたとこあるんだよね。家庭環境もあるだろうけど、ここはアキラくんの言ってた「子供って実は皆 大人なんだよ」ってのを受け売りしとこうかな。

三角関係ってのも「熱愛」イジリのうちかな?w


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時はさかのぼって三時間前。

景ちゃん、役作りの仕方を阿良也から教えてもらうことを思い付いたんだったよね。
彼を捜しに行こうってとこよ。

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と、阿良也側も景ちゃんを捜してて稽古場の前でばったり鉢合わせ。彼びちゃびちゃ。

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水も滴るイイ男…とか言ってる場合じゃないね。

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前回、川に飛び込んでたからです。

役作りで悩んでたのはホントだよね。噛み合わない会話がおもしろいな。いいぞ阿良也節。

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おっと向こうから役作り指南を申し出てくれましたよ。渡りに舟、地獄に仏よ。

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しかしそんな甘いだけの話じゃなかったね。家に行かせろって交換条件。部屋の匂いとかいろいろクンカクンカ嗅がれる!w

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今回は阿良也が景ちゃんの中にジョバンニの臭いがあると気付いたからだよ。ちょっと事情が変わってる。

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こういう場面でほっとけない男、星アキラ。

てなわけで阿良也とふたり一緒に夜凪家ご訪問とあいなったわけですな。


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カレーを作るのに小一時間。夜凪家特性カレーはすごい甘口。で、具だくさんなんだって。阿良也談。4巻参照だよ。

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で、ここまできてもまだ名前を間違われてるアキラ。
なんでここにいる?って聞かれて「僕も役作りについて伺いたくて」って言ってるんだけどね…そういうとこよアキラくん、ってのがこの後でちょっと明らかにされるみたいだよ。

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ところで…と唐突な質問。
「弟妹のことを疎ましく思ったことある?」

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無遠慮すぎてて景ちゃんは質問の意味もわかんないって感じ。
質問した本人は「?」ってなっててどうかした?って態度だね。

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本人がどう思ってるかはともかく、そんなの他の人が聞くもんじゃない事ですよ。

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アキラはもうびっくりしちゃってる。こういうデリカシーのないことって彼のキャラなら絶対にしないことだもんね。

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「何言ってるんですか」ってのを遮って質問を続ける阿良也。
「二人共良い子だし」って景ちゃんの返事。それも「そうじゃない」んだと。

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「二人のせいで」なんてちょっと酷い聞き方だけど…。実は大人になることを強いられたってところはscene1(第1話)でちょっとそうかなって部分が描写されてるんだよね。

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さらにつっこむ阿良也。弟妹を恨んだ夜もあったんじゃないかって…たしかに子供を育てることって大変なことだけどさ。聞く?聞いちゃうフツー?

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役者の条件だ、なんて言われたら自分の中のそういう部分を思い出さなきゃいけないふうになっちゃうじゃん。少なくとも景ちゃんはそういう人ですよ。

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さらに続けた言葉があんまりだったんでアキラに胸ぐらを掴まれた阿良也。うん…当然そうなると思うよ?

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ところが「どうして怒ってるの?」なんて聞き返してくる始末。人の気持ちがわからないのかとアキラには火に油だったみたい。

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阿良也のまた次の質問はアキラの意表をついたのかな。
「なぜ自分が怒っているのか説明できるの?」
「自分の気持ちをちゃんとわかってるの?」

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そう聞かれてウッとしちゃったんじゃないかな。自分の気持ちをわかってるかって…考えたことある?

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うーん…?阿良也節?

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この会話の流れでいうと…「兄妹がいなきゃ良かった」なんて常識的には考えちゃダメなことなんだけど、その奥にある自分がどう思うかの部分にフタをしてあるんじゃないの?って言いたいんじゃないかな。

すると、アキラが怒ったところはそういう常識っていう部分でのことじゃないのかってなるよね。

これ、ちょっとニュアンスが違うかもしれないけど「建前」と「ホンネ」っていうとわかりやすいんじゃないのかな。

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でもアキラの物腰とか態度って人づきあいとかで言ったら責められる類いのものじゃないよ。波風立てないように接していて分別のある対応だよ。

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ただ「建前」で動くのを当たり前にして、自分の「ホンネ」を意識しないまでになってるってのは役者としてはうまくないんだろうね。

阿良也にしたらそういうアキラは「臭わなくて」「嘘吐き」なんだよ。

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なるほどねえ…。
おっと景ちゃんが語りはじめましたよ。
そういうこと…あったかも知れないってよ?

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子供を育てるって大変なことだもんね。
あってもしょうがないこと、誰も責められない話だけど…。
それをさらけ出して人に話すってのはキツいね。

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景ちゃんが言ってることはscene1で描かれてることじゃない?

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今の景ちゃんとはキャラのイメージが違ってた頃だよね。

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アップから引いていく演出

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お母さんが亡くなって。ここでは言ってないけどお父さんは蒸発しちゃったんだよね。

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映画の世界に逃げたいってのはつまり「現実逃避」。黒山監督が指摘してたやつね。

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そんな景ちゃんをルイくんとレイちゃんは心配してちゃんと気づかってた…!

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役者になるように薦めたのも二人なんだね。このへんもまたscene1で描かれてもいるとこだね。

景ちゃんは二人に救われていたんだ…。

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一気に寄ってインパクトを与えている

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阿良也の涙。景ちゃんのなかの「ジョバンニ」の感情移入。共感したんだね。

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ルイくんもレイちゃんもしっかりしてるもんね。
それに加えてさ。子育てって大変だけどそれが暮らしのなかで喜びになるってのはみんなワカルんじゃないかなあ。
なんというか…ジーンとね、感動しちゃったところもあったよ。

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阿良也が掴めなかったもの、掴みたかったものはジョバンニが母親をどう感じていたか。
なるほど目当てが決まっていたからそこに目掛けてグイグイ行ってたとこもあったんだね。

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自分の感情に正直でいようとしてるその結果ってのもあるだろね。



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阿良也は自分の目的を果たしたんでさっさと帰ったみたいだね。カレーに満足。

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カレーが目的じゃないです。

アキラは食器くらい洗うなんて言ってるけどこれは建前じゃない?ほんとは景ちゃんを心配して放ってはおけないんじゃないかな。

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役作りについて教えるって言ってたけど、ほんといろいろ食い散らかし放題で帰った印象しかないなあ。

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そこが「怪物」たるゆえん、ってとこかな。
相手の感情を暴きたてて自分の中の感情とする。それがつまり「食らう」ってことだったんだね。

で、「怪物」には「怪物」になった理由があったかも?ってのをのちほど。

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阿良也をお手本にするつもりだったし役作りのやり方の正解を教えてもらったハズなんだけど…景ちゃんは自分にそれはできないと思い知ったみたいだね。

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自分の役作りのための手段。阿良也のそれは乱暴で遠慮なしな感じだもんね。
そしてそもそも景ちゃんは自分の感情に向き合ってどんどん「潜る」タイプの役者。別物だったってことか…。



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雨のうたれるままの阿良也。彼を振り向かせたのは…?

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夜目遠目笠の内。
とは言うけれどそうじゃなく、すれ違った女性が後ろ姿に匂いを発していたから。阿良也をビビらせる謎の女、それは…。

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それは夜中に訪ねてくるなんて信じられない人物。ふたりとも目を見開いちゃってますよ。

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スターズの天使、百城千世子…!

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キ、キタ…! 千世子さんがキター!

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千世子さんは景ちゃんにとって「カムパネルラ」のイメージそのものの人物。
灯台下暗しってのはあてはまらないかもだけど阿良也がダメなら次は千世子さんに聞けばいいってわけだね!これは面白くなってきた!

熱愛を否定しつつ…つづく!


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「建前」と「ホンネ」って話をしたんだけど。アキラはアイドルだからホンネを隠すってのは仕事としては必要な部分もあるでしょ?

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二つの言葉を並べたらホンネってのは悪いもの、汚いもの、隠すものってイメージに捉えがちだけど、そう言ったら「建前」だってキレイ事とか言えちゃうわけだしね。
正否って話じゃないんだけどそこを平等にイメージさせる語彙ってわかなかったんで「ホンネ」と「建前」って用いてみたよ。


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阿良也にアキラが掴みかかった場面。「なぜ自分が怒っているのか説明できるの?」って言われてアキラは固まっちゃったよね。

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阿良也のふるまいにアキラが怒ったのは「そういうことはやっちゃいけない」っていうそれまで生きてきた経験から得たものから来ていて、自分の感情からによるものじゃないのでは?ってところを突かれたんじゃないのかな。

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対して阿良也のそういう建前みたいなところがないよね。やっぱり役者としての姿勢からなのかな。

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これはずっと後になってからなんだけど、巌さんが阿良也を見いだした回想が一コマあるんだよね。(scene46)
アキラがその生い立ちのせいで建前だけみたいな性格になってしまったように、阿良也はホンネでしか生きられなかった生い立ちがあるんじゃないのかなって思ったよ。


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 百城千世子さんが登場しましたけども。
おおー!そうきましたか!ってなってすごくワクワクしたよ!

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直接聞くって盲点だったよねw
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【ジャンプ36·37号】アクタージュ scene28.新メンバー【感想】

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【ジャンプ36·37号】アクタージュ scene28.新メンバー

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役の掘り下げた感情を丁寧に表現する技術。それが夜凪さんに足りないものなんだけど技術なんていうほどじゃないらしい。「表現力」って誰でも自然にできてるものよ?ってのが前回。

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どういうこと?って疑問を遮ったのは世間をお騒がせする大ニュース…w


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回が明けて、スキャンダルはすでにスターズ星アリサ社長によって手を打たれたあとだね。アキラ君と景ちゃんが一緒にいたのは、明神阿良也と共演の舞台の宣伝だったってことに。

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星アキラの人気ってどれほどかがわかった場面でもあるね。星社長のセリフによると何十億円ぶんのスキャンダルw

前回は千世子さんと手塚監督について「手いっぱい」って言っててそちらもなにやらゴタゴタしてるみたいだったよ。
社長って苦労が多いねえ。

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アキラくん、演技力について評価は低いみたいだね。
巌裕次郎率いる「劇団天球」のみんなはこんな時期によそ者を…と、戸惑ってる様子。

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巌さんとアリサ社長の会話。二人は昔からの知り合いみたいだね。

アリサ社長は元女優なんだよね。演技の世界にいて「心を壊した」過去がある、と第1話で語られているよ。

察するに巌裕次郎こそが社長の心を壊した相手ってとこだね。

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アキラくんの才能のなさは母親のアリサさんも認めるところ…問題ないって説明するためだけど、これはちょっとアキラくんかわいそうかなあ。

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アキラくんを預かったのは「罪滅ぼし」。
そうだね、本人居ないとこでケチョンケチョンよ。

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巌さんから見ると景ちゃんと若いころのアリサ社長は似てるんだって。

自分のように心を壊してしまうかもしれないからアリサ社長は景ちゃんのことを否定的に言ってたんだね。自分に似てるからなおさらってことか。

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まあその点は黒山監督もちょっと触れてたよね。

二人の会話の最後はアキラくんにとってちょっと希望が持てるような感じだったね。
たのんますよ巌さん!

■ 

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場面は変わって「劇団天球」に合流した星アキラくん。挨拶はしたもののみんなの反応はいまひとつ。

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中にはこうフレンドリーなやつとかいてもいいと思うんだけどそこは役者さん同士、半端な愛想とか見え透いちゃうのかな?

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巌さんの役者の嗅覚にかなう役者になろうとしてたら、そういうタテマエみたいな部分を取っ払わなきゃならないのかもよ。役と自分の感情にいつも向き合ってる人たちだもんね。

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まあひとえに役者として力不足だからって話なのかなあ。

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お、知り合いがいた!ってんで景ちゃんに声をかけたわけですがつれない態度。

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わりとそこらの距離は詰めさせないよね夜凪さんは。原因は自分のせいなのに。鬼か!w 

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アキラくんも怒らないもんなー。
お、巌さんと阿良也くんも来たよ。

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「はじめまして」じゃないのに相手に合わせて挨拶をするって相手に恥をかかせない配慮みたいなものを感じるけどねえ。

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内心では自信のない自分の自覚があったりと卑屈な部分も描写されてるからほめれるとこではないやね。

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で、阿良也くん的にはアキラは無臭。

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初対面というか初遭遇の時は隣に熊肉の臭みがする人がいたせいで気がつかなかった…ってだけじゃないみたいだね。

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熊肉臭子がショック受けてますが。

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臭いってのは巌さんいわく感情の臭いってことじゃなかったかな。
叶わないけど最初のオーディションのころの景ちゃんを嗅いだとしたら、彼女臭ってたんだろうかね?

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阿良也くんの嗅覚はちょっとニュアンスが違ってるような…?

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と、意外なことを言ってるよね。
「別に良いも悪いもないんじゃない?」

オッ?アキラくんに一縷の望みか?

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挨拶が終わって、そのままお稽古の続き。
様子を見てるアキラくんにはいろいろと理解できないことばかり。

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芝居の良し悪しも会話も…会話はしょうがなくないかなあ?w
アキラくん、最初の頃も景ちゃんの言うことがわからないって場面があったよね。阿良也くんはインタビューで首を傾げることを言っちゃうから報道陣から阿良也節って言われてるしね。

二人の会話を僕らが理解できるのは、前回の黒山監督の図解があるからでもあるし。

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↑コレです scene27より

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彼女はきっとすぐに成長する。
アキラくんの確信は景ちゃんを見てきたからこそだよね。

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いつからか背中を追ってしまっている者の視線だよね。

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挨拶の締めで意気込みを語ったアキラくん。
自分の役者としての実力不足を自覚してると打ち明けたよ。その上でみんなに認めてもらえるようにと宣言。

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自分だって成長してみせるってことだよね。
粗末な扱いを受けるポジションで終わるな!
がんばれ星アキラ!


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場面変わってたぶん稽古場の近くの公園。
景ちゃんベンチに寝そべって感情表現について考えてるみたい。

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いわく、
阿良也くんは良くわからないこと言うし
巌さんはもう言うことないって言うし
ヒゲはニヤニヤしてるだけだし
七生さんは「どうして出来ないかがわからない」とため息ついたし…だってさ。

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いやいや阿良也くんの言うこと通じてるんじゃなかったんかーいw

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景ちゃんのひょこっていうのかわいいねw

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困ってる人を見たら手を差しのべずにはいられない男、ヒーロー俳優星アキラ。
煮詰まった景ちゃんに何かお手伝いをしようと申し出たよ。

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自分だってそれどころじゃないのにね。ふつうにイイヤツなのよ。
熱愛してないからって断られたけどもw

その時、通りがかった女の子にきづかれちゃって…?

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アキラくんがしたのはウインクしながらシーってやつ。内緒だよってジェスチャー。

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あ…!と景ちゃん。なにかに気がついたみたい。

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アキラくんのシーッ(パチン)って実は前からやってるんだよね。

scene1で景ちゃんの弟のルイくんに「ウルトラ仮面だ!」って騒がれたときにシーッてやってたよ。彼にとってはいつものやつってわけだね。

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つってルイくんには逆効果だったんだけどw、今回の女の子には効果てきめん。

ウルトラ仮面と自分だけの小さな秘密。嬉しいよねコレ。手を振っちゃったりして。ヤルねアキラくん。

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「子供って実は皆 大人なんだよ」

子供に喜んでもらうお仕事をしてる人だもんね。子供に対する視線は違うものがあるね。さすが、かな。

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そんなアキラくんのウインクに食いついた景ちゃん。なにかを掴んだみたいだね。

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劇団のみんなからは何歩も遅れているアキラくんこそが感情表現の鍵を握っていた…こういうの面白いよね!


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星アリサ社長の会話とか、アキラくんのウルトラ仮面って呼び名とかウインクとか…scene1を思い返す場面が多かったよね。

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ぜひ読み返しましょう。

すると初期の景ちゃんと今の景ちゃんの変化を比較できて面白いよ。

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景ちゃんのキャラの変化で当然今度の舞台編がこれまでのアクタージュと違った印象になってるわけだけども。

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景ちゃんの課題は明確だし目標は阿良也くんってお手本がいるしね。そこにアキラくんっていうもう一人のキャラを話の柱に持ってきてストーリーに幅を与えてるね。
けど全体的にキャラの内面の謎めいた部分は難しくなりすぎないようにしてあってそれがそれぞれの相関をわかりやすくしてるのかなって感じるよ。


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続きましてscene29.人形劇の感想です。

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扉絵は劇団天球の二人。改めて紹介すると三坂七生さんと青田亀太郎くんだね。二人ともなかなかのくせ者って感じ?

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この二人の臭いがどんなものか、どこかの場面で阿良也くんに聞いてみたいよね。
あとパピコはボクも好き。


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劇団天球で「夜凪と星アキラの報道ガチじゃね?」とか言われてるその頃…。

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夜凪さん、稽古場を休んで公園でなにやらするつもりですよ?

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「私に欠けていたものは それはー」
愛!そう愛!
愛があればたいてい大丈夫!しらんけど!

制服姿はなんだかひさしぶりだね!
てっきりダサTシャツをトレードマークみたいにするのかと…w

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自信まんまんのドヤ顔、そして含み笑い。
これはキツネのお人形?そしてなんだあのオーラは…臭いか!目に見えるほどの臭いなのか!

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聞こえてきたのは女の子の泣き声。
外国人の女の子だもんだからみんな遠巻き。

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ターゲットロックオン。景ちゃん初めての演劇!


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景ちゃんが公園での修行に行き着いたのは黒山監督のアドバイスがあったからなもよう。
大道芸人が多い場所でそれだけ観客も多いからってのが真意みたい。

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映画撮影してるころの景ちゃんの芝居は現実逃避の果てに生まれたものでは、ってのが黒山監督の見立て。

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これはやっぱりscene1で景ちゃんが自分で言ってたことだよ。えーと…
「悲しいことや辛いことがあると」
「つい違う自分になろうとして」
「本当の自分を忘れてしまいそうになるでしょ?」

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このセリフをアキラくんが聞いてて「何を言ってるんだ?」ってなってたんだよね。

デスアイランドの撮影で「映画への執念」や「友情の理解」を経て「役者としての喜び」を得てた景ちゃん。

彼女のキャラの変化は見た感じでもわかってたけど、黒山監督はその本質を「現実を生きるための希望」と一言で表しちゃってる。誰より的確に見抜いてるんだよね。

これはやられた…!ほんとやられた。
かなりの衝撃をうけたよ。

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それでもまだ足りないものがあって、それは景ちゃんが忘れてしまっていること。
思い出して貰わないと困ることって…。
え?愛?w

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これもまた前に黒山監督ズバリ言ってたけど景ちゃんが欠けてるのは「観客への意識」。それに通じることだよね。

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夜なべして作ったお人形、新聞紙で作ったんだね。言葉が通じないからキョトンとさせちゃった。

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ハローしか英語じゃないもんねw
アキラくんがしたシー(パチン)みたいにしないと…。

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初めての表現。
それは「いないいないばぁ」…!?

幸せな思い出。あったかい一コマだね。

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赤ちゃんをあやすように。たしかにこれは教わったりとか練習したりとかじゃない!本能的にやってることだよね!

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感情表現を伴った人形劇はグイグイと女の子の気持ちをひきつけてる。

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相手に伝わっているんだね。子供たちがどんどん集まってきてるよ。景ちゃん良い表情!

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相手に喜んでもらうため。本能的に出来ていたこと。愛。
なるほど、「観客への意識」ってこういうことだったんだ…!

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そして、それは現実を生きるための希望をふまえてのこと。景ちゃんの表情の晴れやかさがそれを物語ってるよね。


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場面は変わって…
阿良也、驚きのまなざし。

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それはほかの劇団員のみんなも同様のようで。

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別人かって言うような成長ぶりなんだね。
でもお人形付きです。パペットマペット。

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じゃなくてコン助とポン太ね。
つか、何なの?って質問の意図もそうじゃないよね。
まあ今のところ自転車の補助輪みたいな役割?

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感情表現の課題をクリアした景ちゃんを見て「まったく黒山の野郎め、ムカつきやがる」って思ってる巌さん。

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やめろ!自分の感想を付け足してセリフを捏造するのはやめろ!

「黒山の言うとおりだったな」って思ってるよ。自分の最後の舞台にふさわしい役者になるって言ってたっけね。

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巨匠 巌裕次郎が口元をほころばせるほどに景ちゃんは見事に成長。劇団員はそんな彼女にざわついてる。

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その成長速度にアキラくんはあらためて驚いてるね。そんな場合じゃないぞー!w

そこに阿良也くんが前にでてきて…?

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人のことを見誤ってたんだって。

イヤ臭いを嗅いでたから嗅ぎ誤ったってのが正しい!

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余計なこと言うない。

「ありがとう」「って気持ちです」ってのはインタビューの時のアレだよね。阿良也節。

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かと思えばセクハラ発言への連続技!
アキラくんじゃなくてもビックリするわ!

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七生さんと亀太郎くんは無表情よw

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景ちゃん、ちょっと間をおいて強く拒絶。
一日だけとか匂いも気になるとかまたまたひどいセクハラ発言w 本人はそういうつもりじゃないんだろうけどもw

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実はそれが阿良也の役作り。役者として景ちゃんに惚れた、才能を認めたってことなんだよね。

無自覚のストーカー、阿良也は果たして…で、つづく!


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景ちゃんが自宅でテレビに向かい合ってるシーン。そして映画撮影の共演者が並んだコマと続けたところがあったわけなんだけど、ああいうのを見ると単行本を読み返したくなっちゃうよね。

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現実逃避って解釈と現実を生きるための希望を見出だしたっていう捉え方は今まで作中ではっきりとは言ってなかった。言われたら確かにそうだよね。この黒山監督のセリフを頭に置いてからこれまでの話を読み返したらまた新鮮な気持ちで読めそう。これすごいことだよね。繰り返しになるけどぜひ読み返しましょう。

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回りくどい指図してないで手取り足取り教えたらいいのに!あのヒゲ!

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ま、まあそれもそのうち説明が入るんじゃないの?
ストーリーの展開として仕方ないって言っちゃうとアレだけど。


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新聞紙の人形はコン助とポン太だったね。

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ついでと言ってはなんですが、あらためまして自己紹介いたします。
ボクらはイヌのチョー助とブタのブン太ともうします。
これまでの感想記事の中で一回かそこらしか出してなかったんだけど、ちゃんとあったんですよ名前がw


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演劇編、グッと面白くなってきたね!

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毎週ほんとに楽しみです!