稽古場に満ちる緊張感。それは今日の取組に挑む鬼丸の放つもののせいだね。
二日目に刃皇とあたることを前回のレイナさんは良かったかもしれないって思ってたよね。初日の一番だけでボロボロ…日を重ねて消耗してしきってしまったらよけいに勝てる見込みがなくなる。でもレイナさん的には火ノ丸の体がとにかく心配なんだろね。
そんなレイナさんはどこに…?
「凄いね君…」と刃皇。場所中に敵陣に乗り込んでくるなんて…そこまで大袈裟じゃないけどまあ刃皇の味方ではないことに間違いはないかw
さりげなく由実さんがフォロー。でもレイナさんが来たいって言ったんじゃないんだけどね。
「じゃあ見に来たら?」と由実さん。もう取組は直前でまわりくどい事はしていられないもんね。百聞は一見にしかずってやつだね。
冴ノ山関でさえ部屋の外から声をかけるのをためらっちゃってる!巡業中、蜻蛉切との取組の時は冴関の言葉が支えになってたのに。
なんでもお見通しな刃皇に思わずレイナさんは突拍子もない質問をしちゃったよ。
刃皇は怒るでもなくレイナさんに聞き返したよ。
刃皇がこう問いかけれるのは横綱として過ごしてきた者の貫禄からかな。それとも自らもかつて無道に堕ちたからこそわかることなのかな。
火ノ丸の中の番付表で自分はどのへんに名前が書いてあるのかな?なんて考えてたよねレイナさん。その頃からずっと溜め込んで来ちゃってたんだね。
やっと誰かに打ち明けられた…ってよりはどうしようもなく気持ちが溢れて出ちゃった感じかな。火ノ丸のケガにショックを受けて相撲を見れなくなっていた件もあるしね。ツラいねえレイナさん!
でも「負けちゃえばいいのに」とは思わなかったよね。でもでも、そう思っちゃうのはレイナさんが火ノ丸の横に居る資格がないからじゃない。誰よりも火ノ丸の事を大切に思ってるからこそだよね。
大切な人達が自分の勝利に喜んでいない。今回は火ノ丸の周りの人達が火ノ丸から遠ざかってしまってる様子が描写されてたね。
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師匠も鬼丸を案じて無茶なやり方での勝利を素直に望めないでいる一人。
「無道」に頼り「無道」に堕ちた鬼丸が負けることは現在の全てを否定されることじゃないかと思うんだけど、果たしてそこまで火ノ丸に非があるのかって疑問もあるよ。