突如出現した特級呪霊に緊急で対応することになった呪術高専の三人。あくまで生存者の確認と救出だけ。のはずが特級呪霊は想像を遥かに超えて強力。三人はいきなり窮地に追い込まれてしまう。
身の内の両面宿儺を切り札に全員の撤退をはかる虎杖。しかし宿儺は協力どころか仲間の命を先に奪うという。呪力のコントロールはできないまま、しかし決死の時間稼ぎはギリギリで間に合った!ってのが前回。この件で誰かが死ぬってことが先に予告されていたよね。
宿主の虎杖と「代わった」宿儺。様子が変わった相手に特級も困惑気味。
前回まで禍々しく気色悪い敵だったのにむいたまんまの歯がちょっとカワイク見えるような。汗タラタラ。
伏黒たちを困らせる状況を考えてる宿儺。指図するその態度は不遜。
宿儺にしたら人間に都合良く使われるのは気にくわないよね。嫌がらせみたいな状況を考えてる。戯れみたいな軽いノリだけど伏黒的には最悪だよ。
ところが特級はいうことをきかなかった!
斬られた手首を再生して防御。つい再生しちゃったってノリと、「良い良い ここで死ね」っていう流れの落差でドキッとさせるね。
呪霊の王と呼ばれるだけある圧倒的な強さ。そしてなかなかのエゲつなさ。
口だけ大きいデザインの特級呪霊だけど表情豊かに描かれているね?けっこう感心しちゃうところ。
虎杖たちが手も足も出なかった相手。
赤子あつかいってやつだね。手をヒネってるだけに。
(……。)
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領域の外に脱出した伏黒。自分の責任について語ってるね。
「でも死なせたくありません」「私情ですなんとかしてください」
両面宿儺を身に宿した時点で処刑対象だった虎杖に、執行猶予ってかたちで生きる余地が与えられたのは伏黒のセリフがあったからだったっけね。
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場面は戻って特級呪霊に語りかける宿儺。
赤子どころか虫あつかい。惨たらしく壁にメリこんだ特級呪霊がまるで標本みたいだね。
ところが呪霊にとっては治癒は容易いそうで。呪力を使う場合だけどね。
宿儺は「本物の呪術を教えてやる」って言いだすよ。
印を結んでの呪術。これまでの体術系の戦い方との違いが次に来る攻撃の威力の高さを期待させてるね。
伏魔御厨子のデザインの気色悪さというか嫌悪感は、そのものを見せることじゃなくて、こめられている呪いのおぞましさを想像させているところからきてる。それがすごいところだと思うよ。
特級呪霊が一瞬でスライス!うわ…エゲツな…。
ページをめくっての見開きでゾゾッとしたね。キンって効果音もまた寒気がするチョイス。ドンッとかザンとかとは違う感覚っていうか。
特級呪霊は宿儺の指を取り込んでいたんだね。ダメージと呪力の素を抜かれた事で消滅。
呪霊を祓い、では虎杖と代わるかというところで宿儺、邪悪な笑み。嫌な予感…!
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特級が死んだと知る伏黒の元に現れた宿儺。
セリフの流れといきなり出現したっていう驚きでいいテンポが生まれてるよね。虎杖は宿儺と代わるのに手こずっているという。
宿儺はまた驚きの行動に。心臓をほじくり出してポイってしたよ。うわ、コレイヤだわ!ベチャとかやめてよ、もう。
こうすることで虎杖と代われなくさせるって算段か。このあと指ゴックンしてパワーアップ。こういう抜け目のないところと、この後の「もう脅えていいぞ」ってセリフに見える傲岸不遜な態度。宿儺はメチャクチャな強さとこういう質の悪い狡猾さでキャラに厚みがあるね。
宿儺に殺すと宣言された伏黒。理由はない。いちいち言うとこ、やなヤツだよ宿儺。
伏黒のいう「あの時」ってのは宿儺の指を食べた後の虎杖を「呪い」として「祓う(ころす)」って言った時だね。
虎杖はやがて宿儺と代わったとしたらそこで虎杖は死んでしまう。伏黒はこのまま戦ったらまず勝てない。どちらかが死ぬことになる結末だけど、まだ予想がつかないよね。
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特級呪霊と宿儺の戦いのなかで、虎杖は「呪いのなんたるかをまるで分かっていない」ってセリフがあったよね。逆に言うと呪いの力を使いこなしたら治癒が叶うかもしれないってこと。次回のポイントはここらかもね。
連載開始からずっと虎杖が呪いの力をコントロールするっていうプロセスがストーリー展開の根っこにあるんだよね。ちょっとまとめてみるよ。
第一話で虎杖のお祖父さんが亡くなったね。人を助けろっていう遺言と宿儺の指を喰って呪力を得られることが合わさって学校の呪霊を祓うことができた。
第三話で祖父の遺言を動機にすることを校長に問いただされる。この問答で虎杖は「宿儺の指を喰うことは自分にしかできない」からと気付く。どのみち悔いて死ぬ運命だとしても「生き様で後悔したくない」と思うようになるんだよね。
第七話、特級の呪霊に手も足も出ず自分が死ぬであろう状況で「人を助けるため」という動機は悔いで揺らぐ。呪いは負の感情から生まれる。自らの負の感情を否応なしに実感した虎杖はそれらを全て出し切ることで呪力に変えようと試みるがそれはうまくはいかなかった…。
虎杖が呪力を使うためには確かな負の感情の出どころを探る必要が出てきたんじゃないかな。主人公が使う力としてはあまり相応しくないような感じだけどそれがどうなるのかに注目が集まるよ。
虎杖が呪力を使うためには確かな負の感情の出どころを探る必要が出てきたんじゃないかな。主人公が使う力としてはあまり相応しくないような感じだけどそれがどうなるのかに注目が集まるよ。
ホラー的な要素、雰囲気がどんどん強まって漫画のカラーが確かなものになってきた呪術廻戦。宿儺と伏黒の戦い、そして虎杖はどうなるか期待が高まるね。